史上最も不条理でぶっ飛んでいたバイクスタントは?
あるスタントと別のスタントを区別するポイントとは一体何だろうか?もっと厳密に言えば、純粋に素晴らしいスタントマンとはどんな者だろうか?多少は主観的な意見になるかもしれないが、この記事では、大規模なスポンサー契約に支えられた世界的に有名なライダーによる、これまでに試みられた最大かつ最も荒っぽいバイクスタントと思われるものを取り上げることにした。なお、無名であるにもかかわらず、さまざまな理由から知名度と賞賛の嵐を獲得したライダーも含めている。
ここで紹介するバイクスタントの素晴らしい技は、スタントマン以外の誰も危険にさらすことはないので、ご安心を。そして、この周りの人にも危険が及ぶかどうかという点こそが、優れたバイクスタントと酷いバイクスタントの違いであると筆者は考えている。
#1 バイクフリップ、綱渡り、空中飛行
こ史上最も怖いスタントとまではいかないまでも、これまでに演じられた中で最も荒っぽいバイクの技の一つであることは間違いないだろう。主演はMetal Mulishaのジミー・フィッツパトリック、アクロバットパイロットの名手メリッサ・アンドレジェウスキー、そして綱渡りの名手スケッチ・アンディ・ルイスである。このアクションは、綱渡りの下にスタント用の飛行機を飛ばし、その上をバイクがバックフリップで同時に通過するという内容だ。
なんとも常識的には考えられないような技であるが、もっと信じがたい点としては、これがどこかにいる誰かによって生み出されたということだ。そう、つまり、どこの誰が考えついたのかはいまだに謎なのである。
#2 Bradley O’Nealによるバイクのベースジャンプ
どこかから飛び降りるのが好きなら、ベースジャンプはかなり刺激的な体験になるだろう。でも、これにバイクが加わったらどうだろうか?パラシュートを背負って崖を降りるのは誰にだってできるかもしれないが、バイクのベースジャンプとなれば話は別だ。ベースジャンプとバイクを組み合わせるとなると、本物のライディング、できれば自然の斜面を登るライディングが必要になる。このリスキーな挑戦こそが、命知らずのBradley O’Neal(ブラッドリー・オニール)さんがやってのけたことなのだ。彼は、ヤマハのダートバイクのエンジンだけを使って急斜面を登り、空中に放り出されることを見事成功させた。幸いにも、彼はパラシュートを発動させ、地面に激しく崩れ落ちる前に、落下を遅らせることができた。
#3 Kyle Katsandris(※)によるハイウェイジャンプ
この技はひょっとしたら、罪のない傍観者たちも危険にさらされる可能性がまったくのゼロとは言い切れないため、少し議論の余地があるかもしれない…。でもここでは、そうでないと仮定して、話を進めていくことにする。というのも、この技についてどう感じるかはともかく、当事者であるスタントマンのあまりの勇敢さには感嘆せざるを得ないからだ。2017年、米カリフォルニア州のリバーサイド郡にて、フリーウェイ(高速道路60号線)を大胆に飛び越えようとした一人のバイク乗りがいた。
彼が披露した技をおさめた動画は、そこで起こったことが合法かどうかで人々の意見が分かれたため、インターネット上で大きな話題を呼んだ。匿名のライダー、Kyle Katsandris(カイル・カツァンドリス)は、ハイウェイの横に走る土手の一角に急なスロープを作った後、その隙間を大胆に跳んだのだ。その一部始終はあらゆる角度から撮影された。
この衝撃的な動画を見る限り、彼のジャンプは息をのむようなものだったが、一方で、地元の警察や多くの世間一般人を困惑させたのも間違いない。バイクが車道と衝突したわけでもなく、誰も怪我をしておらず被害者も出ていないため、彼が実行犯として逮捕されたかどうかは定かではない。